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*Croquis de Paris No.858 ~ ミケランジェロとメディチ家 ~ *

ローマから戻り、再びフィレンツェの朝です。
 
日曜日のこの日はミケランジェロDAY ♪
 
まずはアカデミア美術館へ
 
☆ コロッソの大広間「サビニの女たちの略奪」の原型の石膏モデル。古代ローマ時代、子孫を残し国を維持するために、
ローマ人がサビニの多くの未婚女性を略奪したという伝説の逸話より。ジャンボローニャの作品 ☆
 
予約は取っていないけど、ま大丈夫かな
くらいの気持ちで出かけたらすごい行列で。
 
やっと入れましたー
 
 ☆ ボッティチェリの有名な作品もありましたが、個人的に、ボッティチェリの師匠でもある
フィリッポ・リッピの息子フィリッピーノ・リッピのこの作品も好きでした。☆
 
アカデミア美術館は美術学校(アカデミア)として1561年に創立された建物で
1784年に美術館として創設されたそうです。
 
ウフィッチ美術館に比べてそれほど大きくないのですが
どうしてここまで大勢の人が詰めかけるかというと・・・
 
 ☆ おおお〜 ☆
 
向こうに、見えますか?
光が差し込むスペースにあの、ダビデ像が
 
今いる場所はミケランジェロの「奴隷シリーズ」と言われている、
未完の彫刻4体が展示されている奴隷(囚人)のギャラリー
 
 ☆ その中の一つ、高さ277cmの「アトラス」と呼ばれている作品(石を担いでいるような姿から)
アトラスとは、神々に反抗した罰として生涯天空を背負うことになった巨人の名前 ☆
 
未完とはいえ、
ミケランジェロの彫刻の凄さが伝わってきますね。
 
ダヴィンチもそうでしたが、
制作工程をたまたま見られることになったこれらの作品の方が、
まさに今本人が生み出しているところに立ち会っているようでドキドキします。
 
最初の写真のジャンボローニャの作品などは
石膏で原型を作って、大理石からの彫り出しは職人に任せていたのだそうですが、
 
ミケランジェロはこうして自らが作品を彫り出していくのだそうです。
 
そしてついに、
 
 ☆ ダビデ像が展示されているダビデのトリブーナのスペースへ☆
 
ダビデ像と対面☆
 
この大きさが・・・伝わる、かな・・・
 
土台を含めて517cmあるそう
想像していたものより相当大きいです!
 
 ☆ まさに石の中から命を取り出したかのような ☆
 
制作は1501年から1504年。
 
ダヴィンチのモナ・リザと共に、世界で最も有名な芸術作品のひとつですが、
 
このダビデ像の歴史は1464年から。
 
当時のサンタ・マリア・デル・フィオーレ(先日鐘楼に上った大聖堂、ドゥオーモ)
の事業監督所に25年もの間、何度も制作を中断、契約を破棄されて眠っていた、
イタリア北部の採石場から膨大な経費をかけて運ばれた巨大な大理石の塊。
 
「荒く輪郭を描かれたまま仰向けの状態で放置された『ダビデ』と呼ばれる
大理石像」と記されていた1500年の在庫目録
 
 ☆ 生きてます、ね。 ☆
 
レオナルド・ダ・ヴィンチはじめ、何人かの芸術家に打診され、
1501年、ミケランジェロが26歳の若さでこの困難な仕事を引き受ける契約を交わし、
約3年をかけて完成させたそう。
 
好奇の視線に晒されながら作業することを嫌うミケランジェロは
仕切りで囲って極秘裏に作業を続け、この作品にのために描かれた素描や
スケッチもほとんどがミケランジェロ自身の手によって焼却処分されているそうです。
参考:wikipedia
 
 
 ☆ かなり広角で撮ってみました ☆
 
ダビデ像に圧倒された後は^^中央市場でランチをとって
 
メディチ家の礼拝堂へ
 
サン・ロレンツォ聖堂に付属する
「新聖具室」と「君主の礼拝堂」と呼ばれる2棟の総称ですが、
16世紀から17世紀にかけて建設されました。
 
こちらの新聖具室は建築家で彫刻家としての
ミケランジェロの最高傑作の一つに数えられています。
 
 ☆ 霊廟「行動」と名付けられたジュリアーノ・デ・メディチの像と、「夜」(左の女性)と「昼」(右の男性像) ☆
 
ミケランジェロに関して調べていくと
絵画のみを手がける芸術家の方よりも、
より一層政治や時代背景と絡み合っていくように感じますね。
 
ご本人としては時代に翻弄されているというよりは、
それを達観して観ている強い意志を持っているような。
 
 ☆ 霊廟「思索」と名付けられたロレンツォ・デ・メディチの像と、「黄昏」(男性像)と「曙」(右の女性像) ☆
 
正方形の新聖具室には
後世の彫刻家たちの同デザインに多大な影響を与えることになった
「夜」「昼」「黄昏」「曙」を表す4体の彫刻があって。
 
石から彫り出す、という作業を想像してみるのですが、
うまく言えないのですが、立体を造るというより、
その名前を持つ生命が石の中にすでに存在していて、
まわりのものをただ洗い流して外に出してあげたような、
そんな生々しさを感じます。
 
 
余談ですが、ひとつ上の写真のジュリアーノ・デ・メディチさん
確か高校生の時に私、
首から上の石膏像のデッサンを描いたことあるなぁ・・・と淡い記憶も。
懐かしいです^^
 
 ☆ このサイズ感を伝えきれないのが惜しいです。小さな人が見えますかね ☆
 
最後はミケランジェロではないですが、君主の礼拝堂へ
 
ここに入った時の圧倒的な感覚、
言葉にならないです。。。
 
 ☆ 天井画は1828年に新古典主義の代表的な画家ピエトロ・ベンヴェヌーティが手がけたフレスコ画。「旧約聖書と」「新約聖書」がテーマになっています。 ☆
 
高さは59m。
君主の礼拝堂の設計の原案は初代トスカーナ大公コジモ1世によるもの。
八角形の床や壁面は全て色大理石と半貴石でできていて、
専門の加工工房もあったそうです。
 
 ☆ 入った瞬間を撮影してみました ☆
 
天井には新古典主義の代表的な画家
ピエトロ・ベンヴェヌーティが手がけたフレスコ画が。
 
メディチ家のことはなんとなくは知っていたものの、
芸術的職人文化の開花への貢献というのか
この徹底ぶりは本当に凄いですね。
 
 ☆ 繊細で美しい石の装飾 ☆
 
十字架の台の装飾部分もこんな感じで
 
ラピスラズリ、珊瑚、メノウ・・・
ひとつひとつのパーツをまじまじと見てしまいました^^
 
 ☆ コジモ2世の墓碑を前にして ☆
 
いやぁお腹いっぱいです笑
でもほんと楽しいです♪
 
 
 
長い記事になってしまいましたが、
あともうひとつだけ^^
 
ではではまた来週に
 
 
 
A la semaine prochaine 
☆MUNEKO☆