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*** パ リ 通 信 No.75 ***

*Croquis de Paris*
☆ ブルゴーニュの世界遺産 Part 2
 現存する最古のシトー会修道院『フォントネー修道院 』☆

皆様こんにちは♪
二ヶ月という長〜いバカンスの休み明けの昨日
9月2日は、フランスの新学期の始まりです。
(ちなみに始業式というのはないんです。)
泣かないかしら、新しいお友達や先生とうまくやって行けるかしら・・・
とそんな親の心配をよそに、
去年も一緒だったお友達に出会って「その靴可愛い〜☆、○×□△」と話しかけられ、
さっぱり意味が分からないのに分かったふりして「ぎゃっはっは!」と、
とりあえず大ウケして合わせてみるダイナミックな娘になんだかうれし涙の始業日でした。
(誰に似たんだろう・・・)

さて☆ 先週に引き続き世界遺産Part 2♪
ブルゴーニュの旅ではディジョン、ボーヌを堪能し、
最終日、車はパリ方面に向かい田舎の美しい風景をのんびり眺めながら、
さらにひっそりと山の奥深く入ったところにそれはありました。

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 ☆ ブルゴーニュの世界遺産 Part 2『フォントネー修道院』☆

 

静かに沢の水流れる本当に静かな山の中にある『フォントネー修道院』
修道士ベルナールが創設し、清貧、質素を厳格に守るシトー派の修道士達が
自給自足の生活の中で日々祈りを捧げ、瞑想に耽っていた場所です。
現存する最古のシトー会修道院なのだそう。

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 ☆ 中庭に入ってすぐに見つけたお花とドアの取っ手☆

 

いきなり、
「ちょっとこれ夏椿(沙羅双樹)じゃない !?」 (↑きっとバラ科の似た花ですよね)
「しかもドアの取っ手がお揃いじゃん!」と、
こんなフランスの山奥に来て思わず日本の沙羅双樹を思い出しはしゃぐ私

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 ☆ 教会 ☆

 

そう言ってはしゃいでいたのもつかの間、
先週も書いた様にここもロマネスク建築のひとつですが、
建物にも華やかな装飾をせず、究極まで簡素を貫いたその姿は力強く、
この後、フォントネーの魅力に私は見事に心をわし掴みされたのでした。

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 ☆ 究極シンプルな教会の中の身廊と聖母像 ☆

 

しかもそんな中で目にする花や緑や美しい水、目立たない取っ手に見つけた花模様、
シンプルなステンドグラスが映し出す揺らいだ緑の景色・・・
京都の枯山水「静の中の動」、
そして「侘び寂び」の美しさの様なものが日本人の血を騒がせるのか。

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 ☆ 修道士達が瞑想していたという回廊 ☆

 

そして何よりも、華やさを避けて極力シンプルに装飾をそぎ落としながらもながらも、
ロマネスク特有の分厚い壁、それによって大きくは採れなかった窓とその形、
ゴシック様式が生み出される前の半円状のアーチ。
そして生活のために欠かせなかった命の水、(修道院の名前のフォントネーとは泉のこと)
全ては根っこのあるところから生み出された形。

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 ☆ フォントネーとは泉のこと。敷地内には沢山の泉があります ☆

 

その形には意思があって、
貧しいから美しくないと言うのは言い訳にすぎず、
はたまたお金をかけるから美しい訳でもなく、
何にもまけない本物の美がそこにあるんだなぁと。

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 ☆ ステンドグラス ☆

 

今こうして文章を書いていてもこの感情を与えてくれた出会いに感謝なのでした。

素直に美しくありたい。美しいものを作りたい。
そんな人でありたいと、そう願う私です。

パリも少し暖かかくなりました。
来週まで持ってくれるかな。
よい週末をお過ごしください。

Bonne week-end !
MUNEKO